劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンを見た人で、ギルベルトを嫌っている人が多いみたいですね。
私はヴァイオレットが幸せになっているところが見たいです。
ギルベルトがいないとヴァイオレットが悲しむし、いないと困る存在ですが好き嫌いは別の話ですよね。
では、ギルベルトが嫌いと言われる理由はなんでしょうか。
個人的な考えや感想、ネタバレも含むと思いますのでお付き合いいただける方は読んでいただけると嬉しいです。
ギルベルトを嫌いになる理由はなに?ヴァイオレットと関係ある?
ギルベルトが嫌われているのはどうしてでしょうか?
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の主要キャラだし、なかなかかっこいいという設定だと思うんですけど。
テレビ版や小説、外伝ではそこまで嫌がられていなかったと思うので、劇場版のせいでしょうか。
たしかに、劇場版のギルベルトは何か違うと感じましたね。
嫌われている理由
いろいろ見てみましたが、だいたいこんな感じの理由でした。
- ヴァイオレットが会いに来たのに拒絶した
- ヴァイオレットにたいする罪悪感に浸りすぎ
- ヴァイオレットと年が離れているから恋愛は受け入れられにくい
- ヴァイオレットに生きていると伝えなかった
- ヴァイオレットや現実から偽名を使ってまで逃げようとしていた
- ヴァイオレットに「愛している」と言うだけ言って放置した
とにかく、ヴァイオレットに対して態度が悪いということですかね。
テレビ版では回想シーンでしかギルベルトは出てきません。
それって誰かの記憶のお話で、たいていヴァイオレットの記憶です。
ヴァイオレットは「ギルベルト少佐」との記憶を美しく思い出していました。
ヴァイオレットに対する態度
最初はお兄さんがヴァイオレットを追い払う先にギルベルトを使いました。
ギルベルトは怒っていたけれど、ヴァイオレットが子供だったからぐっと抑えて引き取ることにいた。
この時、ヴァイオレットに惹かれていたように見えたのは私だけでしょうか?
かなり年が離れているのに惹かれたことにちょっと後ろめたさが芽生えたのでは?と勘ぐってしまいました。
引き取ってしまった責任感と保護者気分のギルベルト。
軍の上司たちに見せびらかし、戦いの場に連れていき武器として使い、敵にも見せびらかし良いように使っていきます。
そして、ヴァイオレットは両腕を失い、ギルベルトは「愛している」と一方的に伝えて行方不明になった。
数年後、本人からの知らせではない情報でギルベルトの消息がわかり、会いに行ってみれば「帰ってくれ」の一点張り。
望んで武器として扱ったのではない、仕方なかった、そんなつもりはなかった、と言うのです。
そのくせ、ヴァイオレットが「じゃあ帰ります。今までありがとうございました」と手紙を送れば追いかけてくる。
ヴァイオレット以外からみたらこんな感じでしょうか。
ギルベルトは優しい?
その他のおとなと同じで、ギルベルトもヴァイオレットを良いように利用しているように見えてしまいます。
よくヴァイオレットを、心配して叱ったりしていました。
なんだか、いいとこの坊ちゃんに見えるんです。
実際に、代々国防をになう軍人の家系に生まれたお貴族様なんですけどね。
まじめで、誠実で、人の気持ちを気遣うことのできる優しい人だと思うし、そう描かれているように見えます。
でも、優しいと優柔不断は紙一重で、なんか人の意見に流される感じなんですよね。
ヴァイオレットを避けたり、誰にも連絡しなかったのは罪悪感があったからでしょう。
それ以外にも家の事情もありました。
家督のこと、自分がもし家に帰れば軍人に戻らざるを得ない、もしかしたらヴァイオレットも軍に戻さなければならないかも、と考えたのでしょう。
誰にも相談できず、一人で悩んで動けないでいるのがはたから見ると人でなしに映ったりして、誤解されていそう。
ヴァイオレットにとって大事な人でもギルベルトは嫌い?
ヴァイオレット以外の目で見ると、ギルベルトには厳しくなってしまいます。
ヴァイオレットも気持ちとは違うところで罪悪感の塊になっているようですし。
ヴァイオレットにとっては何よりも、自分よりも大切な人です。
でも、恋愛感情なのかと言うと疑問に感じてきたんですよね。
こんなに「愛してる」がテーマになっているのに、恋愛ぽくないと感じているんです。
二人の年齢差
初めて二人があった時、ヴァイオレットはだいたい10歳で、ギルベルトはおそらく25歳くらいのはずです。
- 年が離れすぎて無理がある
- 見ていられない
- 年齢差にひいた
などの意見があるようですね。
15歳離れていたら確かに難しいかも?
二人が離れ離れになるときの「愛してる」は、恋愛要素はどのくらいあったんでしょうか。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の世界は恋する甘い世界観ではないと思います。
そこで、10歳と25歳の恋愛関係を現実と重ねてしまい、受け入れがたいと拒絶反応を起こす人が多いのでしょう。
劇場版の中ではヴァイオレットが成長しているので、違和感はあまりないと私は思いました。
でも、過去を想像してしまうと、拒絶反応はあるかもしれないです。
ギルベルトは嫌われるようにされていた?
もし、ディートフリートが主のままだったら、ヴァイオレットは誰かに売り飛ばされたりしてもっとひどいことになっていたのではないでしょうか。
ヴァイオレットがいなかったら、ギルベルトももっと早くに敵にやられていたのではないでしょうか。
それに、ギルベルトの行動が悪く見えてしまうのは、制作側がそう仕向けているのではないかと思ってしまいます。
悪く見えすぎに思うんです。
例えば、ホッジンズも日和見っぽくてあんまりいい人ではないと思うけ悪い印象は少ないですね。
ディートフリートだってわかりやすく悪役だと思うけど、そんなに嫌われていない、と思います。
ヴァイオレットや他の人物のための嫌われ役にされている?なんて感じるのです。
けっこう嫌われているのに、いないと困るギルベルト。
なんだか不憫になってきました。
ヴァイオレットにとってギルベルトとは?
劇場版の1シーンで、ヴァイオレットが雨のなかギルベルトに会いに行き、「帰ってくれ」と追い返されるシーンがあります。
ここで、ヴァイオレットが傷ついて走り去ったように見えます。
何年も行方不明で、ギルベルトはもう帰ってこない、お墓まであって、正直ヴァイオレットもあきらめかけていたんだと思うんですよ。
そんななか、たとえ拒絶の言葉でも「少佐の声」が聞こえました。
ただ傷ついたのではなくて、感動したんじゃないでしょうか。
ヴァイオレットは後ろ姿なので顔は見えません。
私の妄想ですが、声を聴けて感動で震えが来て、でも言われた内容は拒絶でショックを受けて、心がぐちゃぐちゃになった。
ヴァイオレットは自分と向き合わなければいけなくなったのだと思います。
ギルベルトが思い込みで終わってしまったのを、ヴァイオレットが解放したように思もいました。
これがヴァイオレットの「愛してる」だと思います。
まとめ
いかがでしたか?
ギルベルトが嫌われる理由はなにか、いろいろ考えましたね。
ヴァイオレットの目線だと嫌いにはなりにくいですが、客観的にみるとギルベルトのやっていることはひどいです。
ギルベルトの事情が分かってくると嫌いになる理由がなくなるかもと思いましたが、ヴァイオレットのことを考えるとそうでもない?
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。